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「オビ=ワン」は帯!?STAR WARSに影響を与えた日本文化・映画とは

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言わずと知れたSF映画の金字塔、「STAR WARS」。そのシリーズの完全新作となる「エピソード7」が2015年12月18日に公開されるとあって、街のあちこちで様々なイベントや特別展などが行われていますよね。

そんな大人気を誇る「STAR WARS」ですが、じつはこの映画が、日本映画の影響を受けて作られている、ということをご存じですか?

なんと、「STAR WARS」シリーズのジョージルーカス監督は日本の黒澤明監督の大ファン。なので、「STAR WARS」の中にも「クロサワ映画」や、日本文化の要素がたくさん取り入れられているというのです。

というわけで今回は、「STAR WARS」に影響を与えた日本文化や映画についてご紹介します!

ジョージ・ルーカス監督と日本文化の出会い

ジョージ・ルーカス監督が最初に日本文化に触れたのは、1960年代。それまでカーレースに熱中する高校生だったジョージ・ルーカス監督は、高校卒業直前にカーレースで事故に遭い、一命は取り留めたものの、その後の人生を見つめなおすことに。

そして、当時珍しかった映画に関する学科のあるロサンゼルスの南カリフォルニア大学に進学し、映画について学び始めます。

そんなとき、大学にて、後に『ダーティハリー』や『地獄の黙示録』などで有名な脚本家となる男、ジョン・ミリアスと出会います。そして、このジョン・ミリアスに連れられて行ったシネマで、黒澤明監督の『七人の侍』を見たジョージ・ルーカス監督は、「クロサワ映画」に一目惚れ。

これがきっかけとなり、「STAR WARS」シリーズには「クロサワ映画」や日本文化の要素が取り入れられることになったのです。

「STAR WARS」シリーズに生きている日本文化

1:「ジェダイ」=「時代」?

STAR WARSシリーズのメインのひとつである、「正義のフォース」の使い手であるジェダイ騎士団。そんな重要な役どころですが、なんとこの「ジェダイ」という言葉は、クロサワ映画の時代劇が好きだったジョージ・ルーカス監督が、「時代劇」の「時代」からとったという説があります。

2:シス=「寿司」

ジェダイが日本語からきているのなら、その敵対組織、悪のフォースの使い手「シス」の由来も日本語から来ているのでは…?なんて噂もささやかれています。

シスを反対にすると…?「スシ」=「寿司」。言わずと知れた日本のソウルフード、寿司になるのです。もちろん推測の域を出ない説ですが、日本文化に深い興味を示していたルーカス監督ならありえるかもしれません。

3:「オビ=ワン・ケノービ」=「帯」をモチーフにした日本的キャラクター?

また、アナキンの師匠である男、オビ=ワン・ケノービの名前は柔道の「帯」から取られた、なんていう説も。「オビ=ワン」とは「一番の帯」という意味だったといいます。

4:「オビ=ワン・ケノービ」は当初三船敏郎氏にオファーされた

彼が日本的なイメージで作られたキャラクターであることを裏付けるものとして、ルーカス監督は当初「オビ=ワン・ケノービ」役を三船敏郎さんにオファーしていたという話があります!

三船敏郎さんといえば、クロサワ映画の常連。また『隠し砦の三悪人』では主人公を演じるなど、まさに日本の「サムライ」のイメージそのものの役者さんですよね。

これは事実のようで、オファーを受けた三船敏郎さんが「日本の武士道をスターウォーズでコミカルに描いていいものか」と葛藤していた、というエピソードを、娘の三船美佳さんが明かしていました。

結局、三船さんは「高齢である」という理由でオビ=ワン・ケノービ役のオファーを断るのですが、諦めきれなかったジョージ・ルーカス監督はなんと……!

5:「ダース・ベイダー」役も三船敏郎氏にオファー

オビ=ワン・ケノービ役を断られたルーカス監督は、「じゃあ、素顔を隠した役ならどうだ」ということで、なんと世界的大悪役「ダース・ベイダー」の役まで三船敏郎さんにオファーしたというのです…!!!

結局こちらも断られ、スターウォーズに三船敏郎さんが出演することはありませんでしたが、もし三船さんが出演していたら、今とは全く違う映画になっていそうですね…!

6:「ヨーダ」=脚本家の依田義賢氏?

スターウォーズに登場する大賢者「ヨーダ」の名前は、『山椒大夫』などで有名な脚本家の依田義賢さんから取られたという噂も。

ルーカス監督と依田さんはサンフランシスコでの講演会で交流を持ったことがあり、のちに依田さんの元にヨーダの人形が送られてきたなどのエピソードから、依田さんがヨーダのモデルなのでは?という噂が立っているようです。

とはいえ、当のルーカス監督は過去のインタビューで「ヨーダの元は依田さんか」と尋ねられた際、明確に「NO」と否定していたようなので、ヨーダ人形のエピソードは、単に依田さんの名前に掛けたジョークなのかもしれません。

7:ダース・ベイダーのマスク=侍の「カブト」?

言わずと知れた大悪役、ダース・ベイダーのかぶっているマスクは、頭のてっぺんが丸くなっていて、そして末広がりの形でハの字に頭を包んでいますよね。なんだかこの形、見覚えがありませんか?

そう、実は、ダース・ベイダーのマスクは、日本の侍の「カブト」の形をモデルにしているという説があるのです!『七人の侍』など、クロサワ映画が大好きだったジョージ・ルーカス監督なら十分ありえますよね。

しかも、このカブトは、日本の戦国武将の中でも有名な「伊達政宗」の「黒漆五枚胴具足 伊達政宗所用」をモデルにしているという話までありました。

なんでも、「黒漆五枚胴具足 伊達政宗所用」を所有する仙台市博物館に、STAR WARS制作スタッフを名乗る人からの国際電話で「伊達政宗の鎧の写真を送ってほしい」という連絡が、入ったことがあるんだとか…!

現在この情報のソースは、仙台市博物館の前館長へのインタビューのWebアーカイブのみとなっていますが、気になる方はチェックしてみてください!

Webアーカイブはこちらから!

8:「クワイ=ガン・ジン」=開眼人?

オビ=ワン・ケノービの師匠であるクワイ=ガン・ジンの名前も、日本語の「開眼人」から取られたのではという話もあります。

日本語で「開眼」といえば、物事の真理を知るもの、あるい技能・芸能で極致を窮めることを指します。

劇中でも、型にはまらぬ柔軟な発想を持ち、死後なお主人公たちの助けになる実力者であるクワイ=ガン・ジン。まさに「開眼人」という名前がぴったりかもしれませんね。

演出からキャラクター設定まで!「クロサワ映画」の影響

スターウォーズには様々な日本文化の影響が見て取れることをご紹介しました。ここからは、ルーカス監督が大好きだという「クロサワ映画」が、スターウォーズにどんな影響を与えているかということをより細かくご紹介します!

ヨーダのモデルは『七人の侍』の島田勘兵衛?

スターウォーズシリーズを通して、圧倒的な実力と知力で主人公たちを導くヨーダ。そんなヨーダのモデルは、クロサワ映画『七人の侍』の島田勘兵衛ではないかと言われています。

その指導者としてのキャラクター性もさることながら、剃髪した頭をかく動作がそっくりと噂されています。

「C-3PO」と「R2-D2」=『隠し砦の三悪人』の太平と又七?

スターウォーズのシリアスで重厚なストーリーの中で、ひときわ異彩を放つ名コンビ、C-3POとR2-D2。そのコミカルなやりとりは劇中でも独自の魅力を放っていますよね。

そんなC-3POとR2-D2ですが、これはクロサワ映画『隠し砦の三悪人』の足軽コンビ、太平と又七をモデルにしているという話があります。たしかにちょっと間の抜けたやりとりが似ていますよね…!

右から左に場面が切り替わる演出

また、スターウォーズでも使用されている、右から左に画面が暗転し、切り替わる手法はクロサワ映画でよく使われるもの。現在はあまり使われませんが、当時は画期的な場面転換の手法だったのかもしれません。

丘から敵が現れる演出

また、スターウォーズでは敵のドローンが丘の上からヌヌヌっと顔を出し、徐々に現れるという演出が使用されていますが、これもクロサワ映画『七人の侍』に使われていた手法です。

敵が来る緊迫感がじわじわと来るこの演出も、発祥はクロサワ映画だなんて驚きですよね。

斬り合いで腕が切り落とされる演出

さらに、エピソード4で、オビ=ワン・ケノービがモス・アイズリー宇宙港の酒場で、宇宙人の腕を切り落とす演出がありますが、これもクロサワ映画『用心棒』のカットと演出が似ています。

斬り合いをしていたらぽとりと落ちた敵の腕がクローズアップされるという、ショッキングながら斬新な演出に、ルーカス監督も興味が湧いたのかもしれません。

日本文化など、様々な文化がたくさん詰まった映画!

スターウォーズにはたくさんの日本文化、そしてクロサワ映画の影響が現れていますが、他にも様々な国の文化が取り入れられているようです。その工夫が、銀河文明という、地球の文明とはまったく違う世界観がしっかりと表現されている理由なのかもしれません。

またスターウォーズがいろいろなSF映画の中でも、とくに日本で人気があるのも、日本人に親しみ深い日本文化の影響や、クロサワ映画の手法などが各地にちりばめられているからなのかもしれません。エピソード7を前に、全作を見なおして、これらの点をチェックしてみるのもおもしろいかもしれませんね!

エピソード7の監督はジョージ・ルーカス監督ではなく、J・J・エイブラムス監督のようですが、もしかしたらこうしたルーカス監督の工夫が今回も取り入れられているかも。なんにせよ、公開が待ち遠しいですね!

(image by PresenPic)


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